WebRTCをざっくり理解する

今回は弊社でも力を入れているリアルタイムコミュニケーションで使用される仕組み「WebRTC」についてざっくりと理解できる記事を書いてみます。

WebRTCとは

WebRTC(Web Real-Time Communication)は、ブラウザ同士がリアルタイムで直接やりとりできるようにする技術です。ビデオ通話や音声通話、ファイル共有などに利用されます。WebRTCを使うと、プラグインや専用アプリをインストールする必要がなく、ブラウザだけで高品質な通信が可能になります。

WebRTCの仕組み

WebRTCは以下の4つのポイントを押さえておく必要があります。

  1. シグナリング(接続準備):
    WebRTCで相手と通信するには、まずお互いの情報を交換する必要があります。このプロセスをシグナリングと呼びます。
    通常はサーバーを介して、「どこに接続すればいいか」などの情報を相手に送ります。
  2. ピアツーピア接続(P2P):
    シグナリングで情報交換が終わると、ブラウザ同士が直接通信を開始します。この「直接通信」の仕組みをピアツーピア(P2P)接続と言い、遅延が少なくなります。
  3. STUN/TURNサーバー:
    インターネットには、ルーターやファイアウォールがあって接続が難しい場合があります。このとき、STUNサーバーやTURNサーバーと呼ばれる「仲介役」のサーバーが必要になります。仲介役を会することでファイヤーウォールがあっても接続することが可能になります。
  4. 暗号化:
    WebRTCの通信はすべて暗号化されているため、安全にデータをやりとりできます。

WebRTCの特徴とメリット

WebRTCは低遅延で低コストな通信という特徴があります。

  • リアルタイム通信: 遅延が少なく、スムーズな通信が可能です。
  • ブラウザ対応: ほとんどのブラウザが対応しているため、専用のソフトウェアをインストールしなくても使えます。
  • 安全性: データが暗号化されているため、セキュリティ面でも安心です。
  • コスト削減: P2P通信はサーバーを介さないため、データ量が少なくコストも削減できます。

WebRTCを使った利用例

WebRTCの技術を使った利用例やサービスを簡単に紹介します。

  • デオ通話アプリ: WebRTCはビデオ通話の基本技術です。SkypeやZoom、Google Meetなどで利用されています。
  • ライブストリーミング: YouTubeライブやTwitchなどの配信サービスで、低遅延なライブ配信をサポート。
  • ファイル共有: 大きなファイルをブラウザ同士で直接転送する際にも役立ちます。

まとめ

WebRTCは、リアルタイムのビデオ通話や音声通話、データ共有をブラウザだけで実現するための技術です。高品質で安全な通信を簡単に行えるため、多くのサービスで利用されています。

株式会社スプレッドワンではWebRTCを用いたシステム開発も承っております。ぜひお気軽にお問い合わせください。