AWSで1日の利用料金がしきい値を超えたらアラートを送る方法【AWS Budgets】
特に一時的な検証環境を利用している場合、うっかり閉じるのを忘れてしまい無意識のうちにコストが膨らむことがあります。本記事では、「1日のAWS利用料金がしきい値を超えたら自動でアラートを送る」 仕組みを、
AWS公式サービスである AWS Budgets を使って構築する方法を紹介します。
なぜ「日次」での料金監視が必要なのか?
多くの企業では「月次」で予算を設定しているかと思いますが、実際の課金は毎日積み上がります。
日次での監視を行うことで、以下のようなリスクを早期に防止できます。
- 想定外のリソース起動による高額請求
- アカウント内の設定ミスによる浪費
特にクラウド環境では、「気づいた時には数万円の課金」というケースも珍しくありません。
それを日次で監視することによって早めに気付くことができるようになります。
AWS Budgetsで日次アラートの設定手順
AWS Budgetsの設定手順は以下になります。
まずは、AWS Budgets(予算)を使って、
「1日の利用料金がしきい値を超えたらメールで通知」を設定します。
1. Budgetsの設定画面を開く
- AWSマネジメントコンソールにログイン
- 右上のアカウント名をクリックし、請求ダッシュボード(Billingダッシュボード)を選択
- 左メニューの予算(Budgets)をクリック
- 予算を作成ボタンをクリック
2. 予算タイプを設定
- 予算の設定:カスタマイズ
- 予算タイプ:コスト予算(Cost budget)
3. 予算を設定
- 期間:日
- 予算更新タイプ:定期予算
- 予算設定方法:固定
- 予算額:USDでしきい値を入力
- コストの集計基準:非ブレンドコスト
4. アラート条件を設定
- しきい値:予算額の100%(=しきい値を超えたら通知)
- 通知先メールアドレスを登録
これで、毎日AWSが自動的に課金状況を確認し、
1日の利用料金がしきい値を超えるとメールで通知してくれます。
💡 補足: AWSのコスト情報はリアルタイムではなく、数時間の遅延があります。
そのため「超えた瞬間」ではなく、「数時間後に通知される」点に注意しましょう。