コピーの変更でサービスの導入を促進した例

幼稚園や保育園向けICTサービス「コドモン」が、コピーを変更することで導入を大きく促進した例を紹介し、その成功要因を考えてみます。

初期のコピー「デジタル化で業務効率アップ!」

コドモンが最初に掲げたコピーは「デジタル化で業務効率アップ!」というものでした。このメッセージは、保育園や幼稚園の業務を紙ベースからデジタルへと移行させることで、業務の効率化を図るという点に焦点を当てていました。

しかし、このコピーは期待したほどの効果を上げなかったそうです。理由としては、デジタル化に対する漠然とした不安や抵抗感が保育現場に存在していたことや、具体的なメリットが十分に伝わらなかったことが挙げられるといいます。

新コピー「先生の時間を、もっと子どもたちへ」

この反応を受けて、コピーを「先生の時間を、もっと子どもたちへ」に変更しました。この新しいメッセージは、ICTツールの導入が単なる業務効率化にとどまらず、先生たちが子どもと過ごす時間を増やせるという具体的なメリットを強調しました。

このコピーは、保育士や幼稚園の先生たちの共感を呼び、コドモンが提供するサービスが彼らの現場にどのように役立つかを明確にしました。その結果、サービスの導入率が大幅に上昇し、現場からも高い評価を受けることとなったそうです。

考察

具体的なメリットを伝える

コドモンの成功から学べるのは、マーケティングコピーにおいて具体的なメリットを伝えることの重要性だと思います。

初期のコピーは、サービスがもたらす抽象的な利点に焦点を当てておりメリットが不明確でした。反対に新コピーは、サービスがどのように日常業務を改善し、子どもたちとの時間を増やすことに貢献するかをイメージできるものになっています。

共感を呼ぶメッセージは強い

また、共感を呼ぶメッセージは人の心を動かすという好例でもあると思います。

保育士や幼稚園の先生たちが日々感じている、業務の煩雑さや子どもたちへの思いに寄り添ったメッセージによって、単なるメリットの提示以上にサービス導入の後押しをしたと言えるのではないでしょうか。